【スーパーマーケットにある花のセルフ売場って?】意外と知られていない花のセルフ売場を担うニッチ企業が創業50周年を迎えます!
首都圏650店舗で展開する『花のセルフ販売』のパイオニアが、飾り方動画やSNSでニューファミリー層にアプローチ。7月より50周年感謝祭フェアも開催予定。

本社社屋(神奈川県相模原市)と50周年記念ロゴ
首都圏内約650店舗のスーパーマーケットのお花売り場を中心に量販店向けカジュアルフラワーの製造・卸し、生花の委託販売、店舗運営を行う株式会社メルシーフラワー(本社:神奈川県相模原市、代表取締役社長:大間岩夫)は、この度、創業50周年を迎えることをお知らせいたします。この記念すべき節目をお客様と共に祝い、長年にわたるご愛顧に感謝し、今後も更なる成長を目指してまいります。
【咲かせ続けた夢、メルシーフラワーの50年物語】

代表取締役社長 大間岩夫
“花と人をつなげる”創業と苦悩
昭和50年(1975年)7月8日 東京都八王子市暁町の小さな商店街の中で、株式会社メルシーフラワーは大間花店として産声を上げました。東京のお盆を当て込んだ開店日だったものの、長雨にたたられ売れるよりも捨てることの方が多い最悪のスタートとなってしまいました。しばらくして地元八王子のとあるスーパーマーケットのテナントとして出店し、店舗数も増え売上を伸ばしていきましたが、店舗スタッフの人件費をはじめとする諸経費の増加もあり、思うように利益をあげられず、いつ倒産してもおかしくない苦悩の日々が続きました。
“咲かせる力”花のセルフ(委託)販売のはじまり
そんなときふと目にした光景が、大間花店から後のメルシーフラワーへの発展につながります。創業者自身がテナント店舗の店頭に立っていた時、顔なじみの日配品(納豆)を運んできた業者様が、棚に商品を陳列していました。話しかけてみると「商品を陳列して売れた分だけ請求できる(委託販売)」とのこと。売上は増えても利益が残らない苦しい状況の中で、「花も同じようにできないか」という思いが募り、テナントとして入っているスーパーマーケットの担当者と交渉をし、なんとかスタートさせてもらうことができました。今でいう“花のセルフ(委託)販売”の始まりです。ただ、ここからすべて順調に今のメルシーフラワーに繋がっていくわけではありません。時は1980年代半ば。花は花屋さんで買うものであり、スーパーマーケットで野菜と同じように花を販売する時代ではなかったのです。そこで、当時はまだ活気のあった町の食料品店や八百屋、そして肉屋や魚屋にいたるまで販路を広げていきました。
“一輪の花”が転機へ
少しづつ取引店舗を増やしていく中で、来店されるお客様から「こちらの花は安くて長持ちするわね」といったご評価を多くいただくようになりました。そのようなご評価をしてくださる方の中に、偶然にもスーパーマーケットの役員を務める方の奥様がいらっしゃいました。これがご縁で某私鉄沿線沿いに多くの店舗を有するスーパーマーケットと花のセルフ販売の取引がスタートしました。この取引をきっかけに大間花店は軌道に乗り始めていくことになります。
“花と発展する”日本初のブーケメーカーへ

切り花の製造加工に導入したライン

花専用の冷蔵庫を完備
そして昭和63年(1988年)7月 株式会社メルシーフラワーが設立され、平成元年(1989年)には日本で初めて花束製造ラインを導入し、花の下処理設備や冷蔵庫も整え“花束加工工場(ブーケメーカー)”としての体を成すにいたりました。このころから、本格的にスーパーマーケットでの花のセルフ(委託)販売を拡大していきます。
“花とともに歩む”業容の拡大
90年代半ばになってくると、多くのスーパーマーケットで花をセルフで販売する風潮が高まってきました。しかしながら、花という嗜好品(好き嫌いが激しくロスになりやすい)を自社で扱うことにノウハウのない企業が多く、メルシーフラワーの花のセルフ(委託)販売という仕組みは、そういった多くの企業の賛同を得て一気に取引先を増やすこととなりました。その後は取引先の拡大とともに、平成7年(1995年)に神奈川センターを開設、平成12年(2000年)には埼玉センターを開設、そして平成25年(2013年)には千葉センターを開設し、花束製造のキャパシティ拡大ときめ細かな物流網を構築することで、首都圏で650店舗超のスーパーマーケットとお取引をさせていただくこととなり、毎日3万人近いお客様にご購入いただけるようになりました。
“すべての出会いにありがとう”支えてくれた方々への思い
メルシーフラワーが50周年を迎ることができたことは、創業当初には思いもよらなかったことです。
これはひとえに
- 苦しいときも頑張ってくれた従業員
- メルシーフラワーをご愛顧いただいているお客様
- メルシーフラワーにお花売場をおまかせしてくれるスーパーマーケットなどのお取引先様
- 仕入れでご協力いただいている市場や仲卸、資材メーカー様
- メルシーフラワーのためにお花を生産してくれている生産者様
これらの多くの皆様のお力添えがあってのものです。
皆様には深く感謝(メルシー)を申し上げます。そしてこれからも、メルシーフラワーの経営理念である「誠実に生き・情熱をもって仕事をし・親切な対応ができる集団」を考動の基本として、過去にとらわれることなく、わくわくするような新しい商品・新しいサービス・新しい付加価値を開発し続け、これからの50年も皆様のご期待ににお応えできるメルシーフラワーであり続けたいと考えています。
【50周年記念ロゴと記念に合わせた活動、企画の実施】

50年の年月を背景に花をモチーフにしたロゴデザイン
50周年記念ロゴが決定
記念ロゴは、50周年を意識した5枚の花びらと社名に合わせて『ありがとう』の言葉をあしらったデザインしました。
50年の年数を継続してきたノウハウと、昭和からの歴史を感じさせるレトロな雰囲気も兼ね備えたデザインになっており、ロゴを通じて『歴史を刻み、未来へ花開く』ブランドストーリーを築き上げていきます。
50周年記念に合わせた活動とフェア企画の実施

50周年のロゴの入った制服でお花売り場へ

時代とともに配送車のデザインもリニューアル
2025年の周年期間中は配送車に記念ステッカーを掲示、スタッフは50周年ロゴ入りの制服を着用してスーパーマーケットのお花売り場へ花をお届けするなど盛り上げて参ります。7月下旬にはスーパーマーケットのお花売り場にて50周年を祝う“感謝祭フェア”を実施予定、社内においては11月に従業員一同に日頃の感謝を込めた周年パーティーを行うなど、お客様および関係者の皆様、そして従業員とともに50周年を祝う企画を随時開催していきます。
ありがとうの気持ちをお花に込めた“感謝祭フェア”開催を企画中。

店舗で掲示されるフェアPOPデザイン
お客様と共に祝うため、『花感謝祭』を2025年7月25日(金)から週末までスーパーマーケットのお花売り場で開催を予定しています。通常よりお買い得で特別価格の花束の販売を予定しています。
詳細は7月中旬頃に決定後、Instagram、プレスリリースでリリースいたします。
【今後の展望】

華やかな売場ディスプレイ

数量限定デザイナーズブーケ

花の楽しみ方ムービー『ハナカジ』動画

チャットボットサービスの導入
総務省全国家計構造調査によると、2019年時点での消費者の切花購入先は、スーパーマーケットが花の専門店を超える結果となりました。つまり切花の購入において、スーパーマーケットのセルフ(委託)販売が当たり前の時代になったのです。ただ調査を年代別で見てみると、切花経験があると思われる50歳代以上でその差が顕著であるものの、40歳代以下ではいまだ花の専門店で購入する割合の方が高く、特に20歳代においては過去の調査と比べて、スーパーマーケットで切花を購入する割合が減少しています。アパレル業界など他業種の参入や切花のサブスクが若年層に支持されていることを考えると、これまでのスーパーマーケットの切花が、いわゆる仏花を中心に販売してきたこと、さらにいつも同じ売場と商品で魅力がないことが主な理由と考えられます。調査時点における40歳代以下の方が、このまま加齢をしたときに同じ状況であれば、切花のマーケット自体が縮小してしまうのではないかと大きな危機感を抱いています。そこでメルシーフラワーではこの状況を打破するため、数年ほど前から“花売場の専門店化”を掲げているところです。
メルシーフラワーにおける花売場の専門店化は、フォーカスする対象を、40歳代以下のニューファミリー層と位置付け、
①専門店と同じかそれ以上の付加価値の高い商品を取り揃える。
②前記商品の陳列にふさわしい高質な売場に改装
を基本とし、さらに対象とする年代の特徴から
③切花経験が少ないことを前提に、品種ごとの飾り方動画=“ハナカジ動画”をホームページに搭載
④InstagramなどSNSによる新商品や各種イベントの発信
⑤ホームページ上にチャットボットサービス“メルトくん”によるお近くのお店検索機能を搭載
この取り組みをなお一層進化させ、消費者にスーパーマーケットにおける花のセルフ(委託)販売が、花の専門店以上に期待される存在となり、スーパーマーケットで販売する切花が花という概念のみならず、ファッションや雑貨としても認識していただけるようになっていきたいと考えています。
またこの取り組みは、価値販売を志向することを意味し、価格訴求型であった多くのスーパーマーケットの花のセルフ(委託)販売とは一線を画すものです。
メルシーフラワーにかかわる従業員・お取引先・生産者といったすべてのステークホルダーの利益のためにも、これまでの価格訴求型の販売から脱却していくことが重要であると考える次第です。