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【お花屋さんが紹介】おしゃれなドライフラワーの飾り方|必要な道具や壁掛けの方法は?

ドライフラワーの飾り方

ドライフラワーとは、時間をかけて花や植物を乾燥させたもので、主にお部屋の装飾などに使われる花材です。植物が朽ちていく工程で、少し色あせたように温もりのあるアンティークな雰囲気へ変わるので、生花とはまた違った落ち着いた雰囲気を楽しめるのが魅力です。

最近では実ものや葉ものなどドライフラワーの種類も豊富に出回るので、フラワーインテリアとしてお部屋に飾りたいという方も増えているのではないでしょうか。今回は、そんな方に向けてドライフラワーの飾り方アイディアをご紹介します♪

方法によって花の見え方や表情も変わるので、ぜひ好みの飾り方を見つけてみてくださいね。自分好みのドライフラワーを飾って、素敵なお部屋をつくりましょう。

ドライフラワーの飾り方

ドライフラワーの飾り方
ドライフラワーはすでに水分が抜けているので、水を必要とする生花と違って置き場所を気にせずにどんな場所にも飾れるのが一番のメリットです。生花よりも手入れが簡単なので、手間をかけずに楽しめるのもうれしいポイントですね。

ドライフラワーの飾り方には、主に、壁や天井からつり下げる、箱や瓶に詰める、花瓶に挿す、花束にして束ねるという4つの方法があります。軽くて扱いやすいドライフラワーは、生花と比べるとアレンジが幅広く楽しめることが特徴。組み合わせる花材を選ぶことで、落ち着いた雰囲気にも、華やかな雰囲気にもすることができます。

今回は定番からアレンジ編までおすすめの飾り方7編をご紹介します。飾りたいお部屋の雰囲気に合わせて、どんなアレンジを合わせるか選んでみてくださいね。

1. 束ねて壁掛けにして飾る

ドライフラワーの飾り方で一番ポピュラーなのは、束ねて壁に掛けて飾る方法ではないでしょうか。壁掛けの方法はとても簡単で、ドライフラワーをヒモで花束のように束ね、壁に刺した画びょうやフックなどに引っかけてつり下げるだけです。

壁掛けのドライフラワーは、窓や扉などの今まで植物を飾れなかった平面にも植物を飾って彩りを添えられるのがうれしいポイント。ドライフラワーは乾燥して茎が細くなっているので、結ぶ時は輪ゴムやワイヤーなどでしっかり固定するのがコツです。束ねた部分が見えないようにリボンや麻ヒモなどを巻いてラッピングすると素敵ですよ。

複数のドライフラワーをまとめて壁に飾りたいときは、流木を使って数本をつり下げ、ガーランドのように飾ってみるのもおすすめです。流木に麻ひもなどでまとめたドライフラワーの根本をしっかり固定し、逆さまにつるせば完成!ナチュラルで可愛らしい雰囲気をお楽しみください。

このとき、あえてヒモの長さをランダムに調整して飾ると簡単におしゃれに仕上がります。動きをつけることで、こなれた印象に見せることができますよ。壁掛けの際に傷や穴が気になるという方はワイヤーネットや有孔ボードを活用してみましょう。

2. 天井やカーテンレールにつり下げて飾る

ドライフラワーはとにかくジメジメした湿気のある場所が苦手です。風通しがよく直射日光の当たりずらい高い場所は、ドライフラワーにとって理想的な環境。カビや虫も発生しずらいので、花を長持ちさせることができます。

天井からつり下げると、視線が上に向くので花をより立体的に観賞できます。ドライフラワーは基本的にとても軽いので、落としても怪我をする危険が少ないのもメリットです。

スワッグに仕立ててつり下げる以外にも、枝葉を一本ずつヒモで結んでモビールのようにつり下げるのもおすすめ。スライスして乾燥させた果物や自然の実ものを合わせると、さらに動きが出て素敵です。

きれいにまとめるよりも無造作な雰囲気が出るので、それぞれの花材の個性を眺めて楽しみたい方にはおすすめの方法です。

3. 花瓶や瓶に挿して飾る

ドライフラワーも元々は生花なので、花瓶との相性はぴったり。口が狭く縦長の器には、上に伸びるような花材を、口が広く横長の器にはボリュームがあって横に広がる花材を活けるとバランスが取れますよ。お気に入りの小さな瓶や花瓶を数個並べて、それぞれに違う花材をシンプルに挿して並べるのも素敵です。

一輪挿しや小さな瓶にすっと挿せば、花や枝のフォルムを生かした凛とした雰囲気を楽しめます。この時、花瓶の下にオアシスを敷いて花材を固定すれば、立体的な作品を作り上げることもできます。

逆に、ボリュームがあるフェミニンな印象にしたいときは、茎を短く切ってミニブーケのようにまとめるのがおすすめです。花材同士の長さを少しずつ変えて高低差をつけると、茎をまとめてそのまま花瓶に活けるだけで理想のバランスが実現できます。

4. お気に入りのガラス瓶や箱に詰めて飾る

ドライフラワーの飾り方
ドライフラワーを透明のガラス瓶に詰めたり、箱の中に敷き詰めたりして飾る方法は、最近人気の飾り方のひとつです。詰める容器の雰囲気によって、ヴィンテージ、高級、和風、ナチュラルなど、さまざまなイメージを簡単に楽しめますよ。さらに、できあがった作品をそのままテーブルに飾るだけで素敵なインテリアになります。

お気に入りの器のなかに絵を描くようにドライフラワーを詰め込んで、自分だけの世界観を作ってみましょう。

木箱やお菓子の入っていた箱などに詰める場合は、大きい花材から順番に詰めていくのがコツ。アクセントになる色味や大きさの花材をちりばめるように配置し、その隙間を埋めるように他の材料を詰め込んでいきましょう。ガラス扉のある容器を使えば、日常のワンシーンを切り取ったように美しくディスプレイできますよ。

また、ガラス瓶にドライフラワーを詰めると、色とりどりの花を360度から楽しめます。ガラス瓶に詰めるときは、どの面からみても植物が生きるように見せ方を意識して重ねていくのがコツ。試験管などの小さなガラス瓶に森を詰めるように小さな花材を入れていくのもおすすめです。

陽の光の入り方や角度によって花のさまざまな表情を楽しめます。

5. バスケットや陶器に盛り付けて飾る

時間をかけて飾る時間がない時は、バスケットや器にざっと盛り付けるだけでも十分素敵です。自然素材で作られたバスケットはドライフラワーと相性が良く、ドライフラワーを無造作に入れて床や机の上に置くだけで絵になります。

陶器に盛り付けるように飾るのもおすすめです。お皿にそっと添えたり、花びらだけを散らして盛り付けたり、ルールに縛られない飾り方を試してみるのも楽しいですね。

6. オアシスに挿して花束のように飾る

お花のアレンジメントには欠かせないオアシスを使うことで、とても簡単にドライフラワーの花束を作ることができます。オアシスで土台を作り、土台となるオアシスを隠すようにドライにした葉や古紙のような風合いの紙を巻き付けます。

その後は、中央の位置を決めて順番にドライフラワーを挿していくだけです。あとは、縁に沿って葉を広げるようにしながら花を挿していけばOK。

7. リースにして飾る

少し手間がかかりますが、草花のコントラストを楽しめるのがリースです。ドライフラワーのリースは、手仕事が好きな方には特におすすめ。インテリアとして玄関などのウェルカムスペースに飾りましょう。

リースの基本は、土台を輪っかにすること。ツル性の植物の茎を土台にするのが基本です。最近では100円ショップなどにも土台となるリースが販売されているので、それらを生かしても良いでしょう。

難しく考えず、気持ちの赴くままにドライフラワーを土台の隙間に挿していきましょう。ネコジャラシのような形の細長い花は、花の流れを意識しながら同じ方向に向けて挿していくと美しくまとまりのある姿に仕上がります。

ドライフラワーを飾るのに必要な道具

ドライフラワーを飾るために必要な道具は以下の通りです。特別な道具を使わなくても、お家にあるもので簡単に飾ることができます。

・輪ゴム・ワイヤー:花を束ねる時に欠かせないもの。枝の長さの調整などにも役立つ。
・麻ひも:束ねた花の上から巻きつけて束ねるときや、つり下げる時に必要。
・ハサミ、花ハサミ:草花のカットやアレンジに使う。花を切る時は、専用の花ハサミの方が使いやすい。
・木工用ボンド:接着作業の際に必要。補強したいときなどに使うと便利。
・虫ピン、画びょうなどの留め具:壁掛けの際に壁に固定するときに必要。虫ピンは穴がとても小さくて済むので、軽いものを留めるのに便利です。
・オアシス(吸水スポンジ):オアシスはあると便利なアイテム。ドライフラワーの茎を立てて飾ることができます。オアシスに茎をしっかりと挿して固定すれば立体的なアレンジを楽しむことも可能です。
・花瓶やガラス瓶など

ドライフラワーをおしゃれに飾るためのコツ

ドライフラワーの飾り方
ドライフラワーは軽くて扱いやすく、ラフに飾るだけでも絵になりますが、ポイントを押さえればプロが作った作品のようにこなれた印象に近づきます。次のポイントを押さえて、おしゃれに飾ってくださいね。

1. 一輪だけ、凜とした雰囲気で飾る

初心者の方や、まずはシンプルに飾りたい方は、お気に入りのドライフラワーをまずは一輪だけで飾ってみましょう。

ドライフラワーを一輪挿しに飾るときは、器との相性がポイントになります。口が狭く高さのある花器にはすっと上に伸びるものを、反対に、口が広いものや高さの低い花器には、ボリュームのある花材を合わせるとバランスよくおさまりますよ。

器のフチからどのくらい枝や花を見せるかなど、花器に合わせて器と花材の比率を考えながら飾るとおしゃれに決まります。不安な場合は少しずつ茎の長さを調整してみましょう。

2. 同色系でまとめる

ドライフラワーは乾燥させているので、生花と比べると茎や葉のボリュームが少なく抑えられます。シンプルな植物の場合は、同色系でまとめたり、グラデーションになるようにまとめたりするとより印象的に見せることができますよ。

お花は、同じように乾燥させても色の抜け方が個体によって異なります。同じ色でまとめても、のっぺりした印象にならず案外素敵にまとまります。

カスミソウなどの小花は名脇役として他の花材の魅力をさらにひき立てるのに便利ですが、単体でボリュームたっぷりに飾るのもおすすめです。メインの花材を決めたあと、ワイルドな葉ものやネイティブフラワー、個性的な実ものなどを取り入れてアレンジするのも素敵です。ギフトとして贈っても喜ばれますよ。

3. 複数の花材を使うなら3色まで

鮮やかな花色の花材を使うなら、最初のうちは花数を3色までにするのがおすすめ。主役と脇役になる花を決めると、迷わずに進められますよ。これを一番に見せたい!というドライフラワーを全面に持ってくると主役が定まります。

花材の大小の差を大きくすることで、簡単に主役を明確にすることができます。慣れてきたら、あえて主役を曖昧にしたり、アクセントとして個性的な花材を取り入れたりしていきましょう。

4. 個性的な材料や雑貨を取り入れてみる

少し個性的なお花を取り入れると、身近にある自然の材料を使うと、グッと洗練された雰囲気にすることができます。

ネイティブフラワーなどの一本で存在感が強い花材を取り入れれば、一気に雰囲気が変わります。また、松ぼっくりなどの木の実や、紅葉した葉や、ススキなどの身近にある季節の材料を取り入れてみると、季節を感じるインテリアにもなりますよ。

また、ドライフラワーはキャンドルとも相性が良いので、ちりばめた花の真ん中にキャンドルを置くのもおすすめ。火が移らないように花を配置すれば火を灯して夜も楽しめます。

ドライフラワーを飾る場所

ドライフラワーの飾り方
ドライフラワーは、生花よりも長く楽しめます。飾る場所によって主役にも脇役にもなるので、どこにどんな風に飾るのか、アイディアを膨らませながら決めましょう。

玄関などのウェルカムスペースに飾る

玄関はお客様をお招きする大切な場所。おしゃれで可愛らしいドライフラワーで彩れば、日々明るく過ごすことができそうですね。ウォールフックにつり下げる、下駄箱の上に置くのもおすすめです。

明るい色味のドライフラワーをリースにすると、華やかに来客を迎えてくれます。

リビングなどの窓辺に飾る

他の場所より広いスペースを確保できるリビングでは、天井からつり下げたり、スワッグにして窓辺に飾ったり、空間を生かして空白に色を添えるように飾ると素敵です。

レース越しのカーテンなどにつり下げると、陽の光が透けてナチュラルな雰囲気を作り出してくれますよ。

廊下など人が通る場所に飾る

廊下や階段などの人の通り道に飾る場合には、壁掛けにするのが良いでしょう。殺風景になりがちな廊下の壁にもアクセントを加えることができます。

寝室やリビングの床に直接置いて飾る

ドライフラワーを壁掛けや天井からつり下げて飾るのは避けたいという方は、床置きがおすすめです。どっしりとしたフラワーベースを使って床置きにすれば、お部屋を広く見せる効果があります。

また、簡単には倒れない花瓶を使うと安心です。床置きでは、パンパスグラスやスモークツリー、コットン、紫陽花、枝物など、ボリュームがある大きめのドライフラワーを飾れるのも魅力のひとつですね。

大きめの花瓶を床に置くと重心が下がるので、落ち着いた雰囲気にすることができ、寝室などには特におすすめです。お部屋の色味に合わせて花材を選んでみましょう。

ドライフラワーを長く楽しむための管理ポイント

ドライフラワーを少しでも長持ちさせるためには、飾る場所と管理方法がポイントになります。ドライフラワーはすでに乾燥しているので放っておいても大丈夫と思いがちですが、全く手を掛けなくてもよいというわけではありません。

ドライフラワーは自然のものなので、だんだんと風化してもろくなっていきますが、少しのポイントで長持ちさせられますよ。

湿気の多い場所は避ける

ドライフラワーは、じめじめとした湿気のある場所が苦手。洗面所やお風呂場、キッチンなど、水気があって温度と湿度が上がりがちな場所は避けましょう。湿気はカビや型崩れの原因になり、ドライフラワーにとって良い環境とはいえません。

どうしても飾りたい場合は、扇風機などを使ってなるべく風通しのよい環境を作るようにしましょう。そのまま飾るのではなく、ガラス瓶にシリカゲルを詰め、その上からドライフラワーを入れて密閉するなどすれば良いでしょう。

直射日光の当たる場所は避ける

直射日光はドライフラワーの色あせを早めてしまうので、ドライフラワーは直接日光の当たらない明るい日陰を選んで飾るのが鉄則です。

壁や天井につり下げる場合も、窓の近くだと直射日光に当たる可能性があります。長持ちさせるためには、太陽の動きを確認して飾る場所を決めましょう。

ホコリをためない

ホコリは見た目の悪さだけではなく、湿気をためてしまう性質があります。ドライフラワーにとっては天敵になってしまい、カビや腐食のもとになることもあるので、こまめにお掃除しましょう。

週に一回ほど、ホコリ取り用のモップハタキ、毛並みの柔らかいブラシを使ってドライフラワーにたまったホコリを取り除きます。

退色して茶色くなってきたら取り替える

ドライフラワーの寿命は、半年から一年ほど。生花より長く楽しめますが、花色がくすんで退色してきたらそろそろ寿命の合図です。寿命を迎えると全体がもろく壊れやすくなってしまうので、ポロポロと花が落ちて見た目も悪くなってしまいます。

形が崩れ始めたらこれまでの感謝を伝えて処分してあげてくださいね。装飾していた金属などは取り除き、紙袋などに入れて可燃ごみとして処分します。新しいものに交換すると、お部屋の雰囲気もまた一新できますよ。

最近では、色あせ防止や防虫用にドライフラワー専用スプレーも販売されています。少しでも長く楽しみたい方は、スプレーを吹きかけるのも良いでしょう。

ドライフラワーを飾る時の注意点

ドライフラワーの飾り方
ドライフラワーを飾るのに適した環境や、定期的なお手入れなどについてはご紹介してきましたが、そのほかにも飾る上で気になるポイントをまとめました。

賃貸の壁に傷をつけないように気をつけよう

ドライフラワーを壁掛けにして飾りたい場合、真っ先に思いつくのは画びょうですが、賃貸の場合は壁に穴が開いてしまうのを気にする人も多いのではないでしょうか。

そんなときは、先の細い虫ピンや壁に穴を開けない専用の画びょうを使うのがおすすめです。虫ピンは穴跡が目立ちにくいので、賃貸の壁に穴を開けにくいとお悩みの方は試してみてください。ドライフラワーは軽量なので、1本飾るだけであれば、マスキングテープでも落ちることなく飾ることができますよ。

ドライフラワーの風水

ドライフラワーはすでに枯れているので「死んだ花」という意味を持つと言われ、風水的にはマイナスなイメージが強いのですが、飾り方次第では運気を上げるものにもなります。

風水的に運気を下げないためには、気を停滞させないことがポイント!風通しの良い場所や人がよく通る廊下、日光が入る窓際などに飾りましょう。トイレや寝室は避けた方が良いでしょう。あまり神経質になりすぎず、上手にドライフラワーを取り入れてみましょう。

まとめ:ドライフラワーを飾って、もっとおしゃれなお部屋にしよう!

ドライフラワーの飾り方
時間をかけて乾燥させたドライフラワーは、生花と違った風合いが魅力です。飾り方の幅も広く、初心者さんでも挑戦しやすいのがうれしいポイントですね。つり下げたり、掛けたり、挿したり、さまざまな方法で楽しめ、飾る場所の雰囲気によって花材を変えられるのもドライフラワーの楽しさです。

お部屋の雰囲気を作り上げてくれるフラワーインテリアのひとつとして、ぜひドライフラワーを普段の生活に取り入れてみてくださいね。

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